福井民主新聞1537号

2018-5-15 
1.再稼働に抗議 大飯原発4号機
裁判の決着ついていない

 関西電力が大飯原発4号機(おおい町)の再稼働を強行した九日、福井市や、おおい町で住民らが「大飯原発再稼働反対」と抗議の声を上げました。県内の「原子力発電に反対する県民会議」や「原発問題住民運動県連絡会」など五団体でつくる「オール福井反原発連絡会」が呼びかけたもの。
県内の原発の再稼働は、高浜原発3、4号機(高浜町)、大飯原発3号機に続き、これが四基目で、いずれも関電のものです。
福井市の県庁前では、大飯3、4号機運転差し止め控訴審(名古屋高裁金沢支部)をたたかっている奥出春行さんが「裁判の決着がついていないのに再稼働なんて許せない」と訴えました。日本共産党の佐藤正雄県議は「再稼働は福島事故の教訓をふみにじるものだ」、社民党県連合の森永慶治幹事長は「原発は、誰一人安全を保証する者がいないのが現実だ」と告発しました。
おおい町では、約百人がデモ行進や発電所ゲート前の抗議行動を行うとともに、関電に対し、再稼働の中止と原発の全廃を求める申し入れ書を提出しました。共産党からは猿橋巧おおい町議ら四人の地方議員が参加しました。

2.大飯原発止めろ

 原発問題住民運動福井県連絡会が呼びかける毎月定例の「原発ゼロをめざす市民行進」が十一日、福井市の県庁周りで行われ、「大飯原発、今すぐとめろ」と声を上げました。二〇一一年三月の福島原発事故発生後、同年7月から継続しているもの。
関西電力は九日、大飯原発4号機(おおい町)の再稼働を強行し、県内では四基の原発が運転状態となりました。
連絡会の林広員事務局長は「怒りの行進で、再稼働を許さない思いを示そう」と呼びかけ、日本共産党の山本貴美子敦賀市議は「『子や孫に原発は残したくない』との市民の声を受け止め、廃炉まで頑張る」と決意を表しました。
参加者らは声を合わせて「子どものために原発止めよう」と訴えながら行進しました。
党県委員会から山田かずお常任委員が参加しました。
3.メーデー 安倍内閣は退陣せよ
労働者ら声上げる

 メーデーの一日、県労連などでつくる実行委員会の主催で集会やデモ行進が福井、敦賀両市で行われ、合わせて六十七団体、約五百六十人が参加しました。「最低賃金1500円、8時間働けば人間らしく暮らせる働くルールの確立」のため共同を広げようと呼びかけるメーデー宣言を採択し、「安倍内閣は総辞職・退陣せよ」と声を上げてデモ行進しました。 (写真)
福井市のハピテラスで開かれた県中央メーデー集会では、平澤孝・県労連議長があいさつを行い、9条改憲、格差・貧困の拡大、国政私物化を推進する安倍暴走政治を厳しく批判し、「立憲主義、民主主義、まともな政治を国民の手にとりもどそう」と呼びかけました。
日本共産党県委員会を代表して山田かずお常任委員が連帯あいさつを行いました。
各団体からの訴えでは、「残業代ゼロ」制度や百時間残業を認める安倍政権の「働き方改革」に、「過労死が横行する世の中になってしまう」などと批判が相次ぎました。
永平寺町に住む保育士の女性(二四)は、電通社員の過労自殺事件を「他人事ではない」と思い起こすとともに、「(安倍政権は)戦争に向かうようで怖い」と危機感を表しました。
集会では、染料・顔料の原料を製造する三星化学工業(本社・東京)の福井工場で膀胱がんを発症した労働者らが、損害賠償を求めて二月に提訴したことを報告し、裁判への支援を訴えました。


4.カジノ誘惑きっぱり断って
新婦人武生支部申し入れ


  越前市の新日本婦人の会武生支部(谷口道代会長)は十一日、経済団体がカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致を市に提言したことを受けて市に申し入れ、反対するよう強く求めました。谷口道代会長ら六人が市役所を訪れ、日本共産党の前田修治、かとう吉則両市議が同席しました。
安倍内閣のカジノ実施法案推進に呼応して、福井経済同友会は三月、新設される北陸新幹線南越駅(仮称)の周辺にIRを誘致することを提言し、市民から不安の声が相次いでいます。
会側は「心配です。そういう(誘致の)話があっても、市はきっぱり断ってほしい」と訴えました。
応対した大蔵稔雄企画部長らは「実現可能性は極めて低い」「私たちも、提言を受けて動いているということはない」とのべるとともに、好ましくない業種の建築規制を行うため「特定用途制限地域」を設ける条例づくりを検討していると説明しました。

5.がん発症・転移、日々不安 三星科学訴訟
原告が初弁論 福井地裁

 「三星化学工業の職業がん患者を支援する会」が八日、福井市内で結成総会を開き、活動を開始しました。染料・顔料の原料を製造する同社(本社・東京)の福井工場で膀胱がんを発症して裁判に訴えた労働者ら四人を支援します。
四人は「会社が安全配慮義務を怠ったことにより、がんを発症した」として、会社側に損害賠償を求めて二月、福井地裁(武宮英子裁判長)に提訴しました。
福井工場では二〇一四年以降、労働者らに膀胱がんの発症が相次ぎ、一六年一月に労働組合が結成され、安全衛生対策などを会社側に求めてきました。厚生労働省は同年十二月、計七人の膀胱がん発症を労災認定し、原因が、発がん性の化学物質「オルトトルイジン」への曝露(ばくろ)にあるとしました。今年三月現在、発症は九人におよんでいます。
厚労省の調査では、他の企業でも発症者の存在はわかっていますが、同社ではオルトトルイジンにかかわった労働者約四十人のうち九人という発症者数で突出しています。
オルトトルイジンと膀胱がんの関係は、すでに一九八〇年代には指摘されていました。会社側は、この化学物質など多くが発がん性をもつ「芳香族アミン」を扱いながら、二〇一〇年まで夏場は半袖Tシャツで作業させていました。作業によっては粉末で体中が真っ白になったといいます。扱う化学物質の危険性や防護方法について周知する文書を現場に配備したのは年になってからで、これで初めて労働者の知るところとなりました。過去に体調不良を訴える労働者がいても、会社側はまともに対応せず、いまだ、「安全配慮義務違反はなかった」と居直っています。
四人は、安全配慮義務のあり方とともに、その責任の重さを問うことで、企業の安全衛生対策に警鐘を鳴らし、今後の労災被害者への補償や安全衛生対策の強化をすすめるために裁判闘争に立ち上がりました。
結成総会では、支援者から「四人だけの裁判ではなく、労働者の尊厳を守るたたかいだ」などの連帯の発言が相次ぎ、裁判傍聴や宣伝、会員拡大などに取り組むことを確認しました。
この日は、第一回口頭弁論が開かれました。
原告の田中康博さん(五八)が意見陳述し、化学物質への暴露による「職業性ぼうこうがん」は再発性が高く、がんが再発・転移しないか不安な日々を送っている心境を語り、「過去の過ちを認めず反省もない経営者の下では、従業員・労働者の命と健康を守っていける保証がない」と訴えました。次回の弁論は九月三日です。

6.憲法の将来託します 松元ヒロさん迎え集い

 コメディアンで絵本「憲法くん」の作者である松元ヒロさんを迎えた集いが六日、越前市文化センターで開かれ、約二百二十人が参加しました。皮肉とユーモアたっぷりに安倍政権を批判する痛快さや、日本国憲法の大切さを訴える話に、会場からは笑いや拍手が絶えませんでした。「南越生活と健康を守る会」が会結成十五周年を記念して企画したもの。
松元さんは、麻生太郎財務相のものまねで「加計」問題を語るとともに、自民党の改憲案については、「改正ではない。元(の明治憲法)にもどすだけだ」と批判しました。「押しつけ憲法」論についても、「本当にいいものをもらったときは、押しつけられたとは思わない。私なんか、ご祝儀をもらって押しつけられたとは言わない」と、笑いを誘いました。さらに「漢字だって、さつまいも(唐いも)だってそう。日本会議は了見が狭い。国際会議をやれ」と痛烈に批判しました。
松本さんは憲法前文のすべてを力を込めて暗唱するとともに、憲法になり替わり、自らの将来を「みなさんに託します」と締めくくりました。
集いでは、会の佐野敏弥会長があいさつに立ち、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」として暮らしを守る活動にさらに頑張る立場を示したほか、武生センター合唱団の合唱や、「9条改憲NO!3000万人署名」の呼びかけが行
われました。
参加者からは「おもしろかった。わかりやすかった」との声が相次いでいました。

7.特急存続へ県に要請 会がアンケート示す
 「北陸新幹線福井延伸と在来線を考える会」は十日、二〇二三年の北陸新幹線敦賀開業に伴い廃止となる在来線特急の存続のため取り組み強化を県に申し入れました。松原信也代表世話人ら五人が県議会議事堂で県の担当者らと面談し、日本共産党の佐藤正雄県議が同席しました。
敦賀までの延伸計画では、在来線特急の廃止により敦賀駅ですべての電車が乗り換えとなることから、フリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の開発・導入を想定していましたが、間に合わなくなりました。県内には、特急存続を求める声が広がり、県や鯖江市、越前市、越前町、池田町の各議会が意見書を可決し、西川一誠知事も「一定区間の特急乗り入れが有効」だと答弁しています。
会側はJR各駅頭でこのほどアンケートを実施したとして結果を示し①特急存続の取り組み強化②第3セクター化される並行在来線経営の骨格方針を早急に示す―を求めました。二百十二人から回答があった結果では、並行在来線について、第3セクター化を「知らない」40%、「経営分離はすべきでない」71%、特急を「存続させるべき」は83%を占めました。
県側は並行在来線の経営計画について「基本方針をこの夏にも示せればと思っている」と答えました。敦賀駅乗り換えの問題解決に向けては「一日も早く大阪まで全線開業を」としましたが、FGTの見通しが立ってないうえ、大阪までの新幹線全線開業には二十八年かかる想定です。特急存続には「判断できる材料をそろえきれていない」と答えるにとどまりました。

8.戦争と貧困は両輪 雨宮処凛さん迎え対談

憲法記念日の三日、「憲法を守り育てる集会」が福井市の県自治会館で開かれ、作家で活動家の雨宮処凛さんが日本ジャーナリスト会議賞選考委員の伊藤洋子さんと対談し、約三百五十人が参加しました。戦争する国づくり反対!福井総がかりアクションと9条の会・ふくいの共催。
雨宮さんは、いじめやリストカット、フリーターなどの自身の経験にふれ、特に一九九〇年代後半以降に非正規雇用と貧困・格差が広がった競争社会を「どんどん、みんなが過酷な競争に勝ち抜けないことで心を病んでいく光景が自分の周りにも」とふり返りました。伊藤さんは「(雨宮さんは)生きづらい時代を体現し、物書きの世界に入った」とのべました。
雨宮さんには、メーデーで「生きさせろ」と叫ぶ同世代のデモ行進が、生存権を定めた憲法25条を知る契機となり、「隣の人を救える大きなグッズ」の発見でした。
伊藤さんは安倍政権がねらう残業代ゼロの「働き方」改革も批判。雨宮さんは、さらに「戦争と貧困は両輪だ」とも指摘しました。
対談では、雨宮さんが右翼団体にも一時所属したことが話題になり、合宿で憲法討論をするため、ひもといた憲法前文に感動して脱退したと話すと、会場から拍手と笑いが起こりました。
参加者からは「今の憲法に不十分なことはしっかり書き込むべきだという意見があるが」との質問が出され、雨宮さんは「危険だと感じている。なし崩しにされる」、伊藤さんも「変えない方がいい。力で平和は獲得できない」としました。